ゲレンデ内のスノーボーディングで携帯食(行動食)を常備する人は少ないと思いますが、キャンディ1つで「もうひと踏ん張り」の集中力を維持できることがあります。
例えば、レッスンを受けているとき。キッズと行動を共にするとき。リフトがクローズするまでの残り30分。
この記事では、普段から習慣にしたい小さな携帯食についてまとめます。
パフォーマンスを保つために
ニセコやルスツといったダイナミックなゲレンデを堪能するには、その長いコースの途中でエネルギーを切らさないことが重要です。
「シャリバテ」という言葉があるように、シャリ(飯)が足りずにバテてしまっては、集中力が低下し、注意力は散漫に。反射神経も鈍ってきます。
怪我は、こういった時にしやすいもので、一瞬の判断ミスが接触事故や転倒を引き起こしてしまいます。
大きな山に行く日や、ゲレンデの食堂が混みそうな週末は、いつもの荷物に携帯食をプラスしておくと安心です。
一緒に滑る仲間が疲れてきているな、と感じた時にチョコレートを手渡せば、次の1本に活気が出ますし、事故の抑止にも役立つかもしれません。
こまめな一口摂取が効果的
ゲレンデの食堂は、メニューに地域性があり楽しいポイントです。ただ、満腹の状態では体が重く、眠気が襲ってくることもしばしば。午後からも思い切り滑ろうという時は昼食を控える人も多いと思います。
その代わりに、ゴンドラやロッジでチョコレートやエネルギーバーをかじったり、ナッツ菓子を摘まんだり。糖分、脂質、塩分を含むものを少しずつ摂取することで、長時間身軽に動き続けることができます。また、アミノ酸、ミネラル、ビタミンB、ビタミンEには筋肉の疲労を押さえる働きがあるそうです。
ちなみに、MOJANE公式ブログで公開中のBURTON新作レビュー記事の裏側では、試乗会という限られた時間をメンバー全員がフルスロットルで動き続ける為、携帯食が欠かせません。栄養素や腹持ち、動き方を考慮しつつ準備しています。
ゲレンデでの携帯に適した食べ物
携帯食は基本的に、軽くて邪魔にならない、開封後も持ち運べる、個包装されている、凍らない・溶けない、インナーグローブをしたまま食べられる、といった条件を満たすものが便利です。
好みもありますが、スニッカーズに代表されるキャラメル系は、栄養素的には申し分ないのですが、寒い場所では歯が折れそうなほど固くなってしまいます。食べかけをポケットに入れたまま、長時間暖かい室内で過ごしているうちにウェアが汚れてしまった…!という失敗談もあるのでご注意ください。
また、カロリーメイトやビスケット等のパサパサ系食品は、当然水分が欲しくなるので、装備や荷物量、TPOに応じて選びましょう。
ウェアのポケットに入れて携帯するなら、やはり一口で食べきれる物が便利です。バックパックなら緊急時も意識して長期保管可能な物を常備しておくのもお勧めです。
・バックパックに収納するなら
どら焼き、芋けんぴ、羊羹、あんこ玉、かりんとう、ドライフルーツ、ナッツ類など
・ポケットに入れるなら
キットカット、干し梅、エネルギーバー、飴、個包装のチョコレート、グミなど
色々な食品を凍らせて試食してみた
ハイシーズンのゲレンデは-10度を下回る日がほとんど。寒さの中でも美味しくエネルギー補給をするために、携帯できそうな食品を冷凍庫でしばらく冷やして食べてみました。
結果、SOYJOYやブラウニー類、ナッツ類、ドライフルーツのほとんどは、冷たくても美味しく食べられるのに対し、チョコレートは種類によって口どけが非常に悪くなるものがありました。チョコ系を選ぶなら、キットカットの様なウェハース系やクッキーが混ざったタイプが良いようです。
また、予想通り、キャラメルは石のように固くなり、歯が立ちません。意外にも「あんこ」は温度に左右されにくく栄養価も高いそうで、登山をする方の間では定番だとか。
コンビニで手に入る携帯食
ゲレンデに向かう道中、コンビニに立ち寄る方は多いと思います。コンビニには、この記事で挙げた食品のほとんどが手に入ります。おつまみコーナーのナッツやドライフルーツ、パンコーナーのパウンドケーキなど、携帯しやすい商品がたくさん並んでいます。朝食やコーヒーと一緒に、ひとつ選んでみてはいかがでしょうか。
また、小さな町のローカルゲレンデに行く際は、食堂の営業時間が短かったり、コンビニになかなか辿り着けない事もあるので、少し多めに用意しておくとよいでしょう。
長距離移動の際は車内にも備えを
ゲレンデで装備していた食品は、帰りの車内でも活躍します。
冬の北海道では、思いがけない通行止めや渋滞に遭遇することも珍しくありません。そんな時、行動食として持っていたスナックに助けられることがあります。糖分を取ることで集中力を取り戻し、顎を動かすことは眠気覚ましにもなるそうです。
この他、車には水に溶かして飲むタイプの粉末クエン酸とボトルを常備しています。水さえあれば飲めるので、翌日からの仕事に備えたり、足がつりそうだなと思った時の予防にもなります。
ポケットに携帯食を
僕がスノーボードに行く際に心がけているのは、前日の十分な睡眠、朝の軽い食事、運動中の水分補給、そしてスタミナ切れを起こさないこと。
仲間と楽しい時間を過ごすためにも、ライディングに集中するためにも、少しの携帯食が役立っています。
「今日はみっちり滑り込むぞ」という日には、小さなお菓子をウェアのポケットに忍ばせてみてはいかがでしょうか。ライディングに夢中になってゲレ食を食べ損ねた時の落胆も、幾分軽減されるはずです。
[…] ゲレンデでは、片手でポンと口に入れられるような食べ物(エネルギーバーやチョコレート、一口大のおにぎりなど)をいくつか用意しておき、こまめに手渡してあげてください(携帯食についての過去記事も参考になるかもしれません)。運動後はすぐにドリンクや軽食で糖質を補給すると疲労回復に良いようです。 […]