エピソード

テリエ・ハーコンセンワークショップルスツ

テリエとルスツで過ごした3日間のレポート|横山 隆宏の体験記

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この記事は、2019年12月にテリエ・ハーコンセン主催のツアーに参加したMOJANEユーザー横山君の報告です。

MOUNTAIN EXPERIENCE WORKSHOP WITH TERJE HAAKONSEN & RIP ZINGER

【イベント概要】
2019.12.13(Fri) ~ 12.15(Sun) ルスツリゾート
ーBURTONライダーとして29年の経験を持つテリエ・ハーコンセンと、彼の親友であり世界中でボードライディングを楽しみ、健康食生活習慣を推進するRIP ZINGER。2人が培ってきたライディングとギア&ボディーケアの仕方を学ぶワークショップ。ー

MOUNTAIN EXPERIENCE WORKSHOP WITH TERJE HAAKONSEN & RIP ZINGER

テリエがルスツにやってくる

「テリエ・ハーカンセンと北海道で初滑り」
そんな投稿が目に入ったのは、いつものようにインスタグラムで友人やスノーボードブランドの近況をチェックしている時だった。

場所はルスツ、2泊3日で料金は8万8千円。
ライディング重視のセッションではなく、テリエと初滑りを楽しみながらスノーボードの為のライフスタイルを学ぼう、という総合的な内容である。

昨シーズンからルスツに通っていた僕にとって、同じ山にテリエが来るというだけでも心躍るニュースだ。まして、一緒に過ごせるなんて!
ただ、問題は料金だ。参加したくてもそんな財源は無いと、悩む間もなく諦めた。

思いがけないチャンス到来

そんな矢先、BURTON SAPPOROのインスタグラムアカウントから、同イベントについて「抽選で1名様を無料ご招待」という告知が出た。

※2019-2020シーズンの間、サッポロファクトリーに期間限定でオープンしていたBURTONのポップアップストア

無料で参加できるならこんなチャンスはない。ダメ元でBURTON SAPPOROへと足を運び、早速エントリーを完了した。お店のスタッフさんによると、僕が初めての申込者だという。淡い期待が芽生えたが、倍率はこれから高くなるはずだ。

抽選結果の発表は12月9日。発表日は朝から何度もメールを確認したが連絡は無かった。やはり抽選にハズレたようだ。
ところが「参加費のご入金はまだですか」という内容のメールが届いた。何か手違いが起きているに違いない。問い合わせると、無料抽選にエントリーしたはずが実費で参加する申込になっていたとのことだった。そんな紆余曲折がありながら、ひらひらと、無料参加権が僕の手の中に落ちてきた。

期待、不安、眠れぬ日々

こうして、夢の様なイベントが僕のスケジュールに加わった。

「テリエに実際に会ったら何を話そう、何を伝えよう。」喜びと緊張で、眠れない夜を何日も過ごした事は言うまでもない。そして徐々に、不安も生まれてくる。「参加者のレベルが高くてついていけなかったらどうしよう…。」

ただ、そんな不安以上にテリエに会いたい、生で滑りを見てみたい、という気持ちが強かった。開催場所のルスツは良く知っているゲレンデだし、年々スノーボードが上達している自負もある。まして、「テリエと初滑りをどうですか?」と謳っているのだから、無茶なことはしないだろう。

今出来ることは万全の準備と健康管理だ。ボードは17-18 HOLIDAY LINEのCHEETAH155、そして18-19モデルのCUSTOM X158Wの2本を用意した。あわよくばサインをもらう狙いだ。

そんな僕の心情とは裏腹に、イベントの詳細案内が届いたのは、なんと当日の朝5:26だった。
当初の定員は10名だったが、キャンセルや日程の調整があり、最終的な参加者は3名となっていた。

スタッフは主役のテリエ・ハーカンセン、通訳も担うリップさんことRIP ZINGERさん、BURTONのチューンナップマスター黒木康秀さん、プロスノーボーダー脇田朋碁くん、加森観光からのサポート1名、そして僕を含めた3名の参加者。当初予定していた人数の半数以下となったが、結果的に密な距離感で3日間を過ごすことができたと思う。

DAY1:ついに迎えた初日、テリエとの対面

午前10時にBURTON ルスツに集合。僕は札幌からバスで参加するので、朝一で向かってもルスツ到着時刻がちょうど10時となってしまう。事前に少し遅れる旨を伝え、5分遅れで到着した。

スタッフに案内された会議室は、その後3日間で様々なカリキュラムを行うこととなる通称「ヨガルーム」だ。

既に参加者は全員集まっていると聞き、緊張しながら入室した。すぐに僕に気付いたリップさんが大きな声で挨拶をしてくれてた。

BURTONの黒木さんは、MOJANEのイベントでもお会いしたことがあったので、安心できた。そして、リップさんの後ろに、テリエの姿が見えた!テリエ・ハーコンセンは本当に実在したのだ。

僕は興奮しながら「ナイス トゥ ミーチュー!」と声をかけて握手をした。

初めて見るスーパースターの印象を正直に言うと、想像以上に小柄だった。
あんなにダイナミックな滑りを見せる人が、僕とそう変わらないサイズ感だったことに驚いた。映像や画像には、存在感までが映し出されるのだろうか。

オリエンテーション

参加者全員が揃い、和やかなムードでイベントがスタートした。他2名の参加者は、道内在住の男性と、冬期をルスツで過ごしているという本州の男性、共に40代だった。確かに、この料金をポンと支払える若者はいないだろう。

まず初めにテリエからこのイベントの趣旨について説明があった。

「スノーボードのために日頃から行っていること、心掛けていることを伝えるのが今回の目的なんだ。」と彼は話した。

テリエ・ハーコンセン ワークショップでのプレゼント
参加者に要されていたギフト

テリエはスノーボードの他にも、サッカーやスケートボードを愛好している。その為の身体づくりにも熱心で、それはヨガや食事法まで多岐にわたるという。

そういったテリエのスノーボードライフに触れることができるのかと思うと、ワクワクした。

参加者にはプレゼントが用意されていた。
バックパックには、膝のサポーターやテリエが好んで飲んでいるというコーヒーやお茶、チューンナップのスクレーパーなど。
どれも3日間のイベントカリキュラムに関連するギフトだ。

STEP ONとテリエのスタンス

ヨガルームにはテスト用のステップオンも用意されていた。事前に足サイズを聞かれてたのはこの為だったようだ。使い方のレクチャーがあり、試乗もできた。

他の参加者は最初にステップオンを試乗するようだったが、僕は今季初乗りのチーターを自分のバインで試したかったので、後から試乗することにした。

皆が準備をしている間、テリエから推奨スタンスの話があった。テリエの推奨は前足21°、後足9°。せっかくだからそのスタンスで滑ってみようという提案だ。

シーズン初めや、まだ馴染んでいない新品のブーツは、始めからボアをきつく締めず、いざ滑るという瞬間に締めると足の疲労がたまりにくいと教えてくれた。また、STEP ONではヒール側がドラグしやすいので、気になるならつま先側を少しだすと良いとアドバイスがあった。

初滑り、ドロップインはテリエから

テリエ・ハーコンセン ワークショップ1日目

参加者とスタッフ、計8名でゲレンデへ向かった。
テリエ自身、これが今シーズンの初滑りだそうだ。テリエからのワンポイントアドバイスは、大股で歩くこと。リフトまでの大股歩きが全身のウォームアップに繋がるらしい。

午前中のWest Mt.を滑る。先頭を切るのはもちろんテリエだ。どんなラインで滑るのか、どこを滑るのか、緊張の瞬間だった。

「どんな時でも、1本目から本気で滑ってはいけない。足も道具も馴染んでいないし、地形や雪、自分の状態を確かめつつ、遊べるポイントを探しながらゆっくりと滑るんだ。」

滑走前の言葉通り、テリエのファーストランはゆったりとした大回りのターンだった。だがそれが、何ともダイナミックな滑りに見える。見慣れたコースが映像の世界になったような、とても不思議な感覚だった。

ウォーミングアップで滑った2本の間に、遊べそうな場所を次々と見つけたテリエに続き、3本目からは木の中に入ったりしながら、様々なライディングを見せてくれた。

ランチタイムは食事法講座

テリエ・ハーコンセン ワークショップ1日目
テリエとルスツに飾られている彼のボード
ルスツのレストラン「パブクリケット」

ルスツのレストランには、偶然にも96年のテリエの板が飾ってあった。思わず記念撮影。
彼にとっては世界中でこういった経験しているのだろう。

テリエの注文はスープカレーとビール。ノンアルコールだったように思う。

僕らは全員テリエと同じメニューにした。憧れのテリエと同じものを食べるのだという妙なシンパシーだったのか、テリエを目の前にメニューなど考える余裕がなかったのかもしれない。

初日の昼食、夕、朝、昼、夕、朝、昼。3日間の食を共にしていく中で、リップさんから食事に関するレクチャーがあった。
ゆっくりと食べる事の大切さ、脂は消化しにくいから避ける、消化を促すために食事中の水分を控えるetc…。
また、偏りがちなホテルの朝食ビュッフェで気を付けていることなど、シチュエーション毎に教えてもらう事ができた。

テリエはというと、昼間の食事量を特に控える事も無く、ベジタリアンでもビーガンでもないという。
ゆっくりと、しっかり食べていた。ただ、朝はコーヒーとオイルで動き始めることも多いそうだ。

午後からのライディング

昼食を終え、Mt.Isolaに移動。テリエはパフォーマンスを披露してくれたり、みんなで記念撮影をしたりして楽しんだ。もともとテリエの滑りに魅せられてはいたけれど、参加者が楽しめる雰囲気を率先して作る人柄に触れ、さらに惚れ込んでしまった。

宿泊

初日の夜は、みんな疲れているだろうという事で早めの解散となった。

宿泊はルスツの一般客室で、当初は2名ずつの相部屋と聞いていたけれど、参加者が3名にとったので、話し合いの結果最年長が1人部屋となった。3ベットルームの客室は十分な広さがあり、ルスツに出来たばかりの新しい温泉「ことぶきの湯」も利用できたので、3日間ストレスなく滞在できた。
ちなみに、テリエもリップさんもかなりの長風呂だった…。

DAY2:ヨガから始まるテリエとの朝

初日はオリエンテーションの中での軽いストレッチだったが、2日目・3日目の朝はしっかりと1時間以上かけてヨガを行った。
朝、7時。テリエがお手本を見せながら教えてくれた。太陽礼拝と呼ばれる基本のヨガである。僕は初めてのヨガだったこともあり、呼吸を意識しながらポーズを取るのは大変だった。

テリエがヨガを取り入れた理由は、身体を温めるためだそうだ。
身体が温まっていると寒い環境の中でも十分に身体を動かすことができる。確かに、ヨガをした時の身体はポカポカと内側から発熱するようだった。ヨガというのは呼吸で身体を温めるものだから、ホットヨガはヨガじゃないという話も飛び出した。納得だ。

息は、鼻から吸って鼻から出す。深い呼吸によって血の巡りが良くなり、脳へと酸素が送られる。頭に血が巡ると、脳が冴えて冷静な判断ができる。

「際どいラインを攻めるときも、ツリーランでも、スノーボードには判断力が必要なんだ。そのための準備としてヨガを実践している。ヨギーになりたい訳じゃないんだ。」

ヨガはあくまでもスノーボードのため。それが僕にはとても身近に感じられた。イベント後もヨガを続けているか?毎朝の習慣にはなったとは言えないけれど、山に行く日やトレーニングをする日は、その日撮った動画を見ながら実践している。

テリエはツリーランが大好き

2日目の途中からツリーランに行くことになった。
僕がルスツによく来ていると知ったテリエから、「案内してくれ」と思いがけないオファーがあった。求められれば応えるしかない。「フォ、フォロゥミー!」僕はそう答えるしかなかった。

テリエの滑りが見たくて参加したというのに、先頭を滑ることになってしまった。しかし、テリエの前を滑った一般人はそう多くないはずだ。こんな経験は二度と無いと前向きに捉え、役目を全うしようと決めた。

2日目、僕はほとんど先頭でコースや脇からのツリーランを案内した。この日の自分は頑張った、と褒めたい。

テリエの教え

テリエ・ハーコンセン ワークショップ2日目 テリエと横山くん

「ツリーランで大事なことは?」という僕の質問に、テリエは「セーフティーだ。」と断言していた。シンプルな答えが響いた。きっと数えきれない程の危険な体験をしてきたのだろう。

ツリーランでは、安全確保の為に必ずペアを組むこと。ペアの相手が常に無事でいるかを確認しながら滑ること。これがテリエから教わった注意事項だ。

リフト乗車中には、スイートプロテクションの重要性について「ヘルメットで細かな枝をよけたりするんだ」と説明してくれた。彼の口からそう聞くと、これまで意識していなかったアイテムが一気に興味の対象となってしまうことが悩ましい…。

緩斜面では、僕らにチャレンジングな時間も設けられた。グラトリも例外ではない。
テリエが一番最初に覚えた技だというトライポッドは、教わったその場ではできたのだが、魔法が解けたように今はできなくなってしまった…。

命を守るビーコン講習

夕方、ビーコンの講習会があった。バックカントリーでは、自分の命を守るため、仲間を救うため、装備と使い方を知っていなければいけないという事だ。
ハイエンドなウェアに搭載されているreccoは探してもらう為のもので、探せるものじゃない。
リップさんがビーコンを雪に埋めて隠し、参加者はペアになってビーコンを探す。先に見つけたほうが勝ちというルールだ。
ゲームはトーナメント制で行われた。テリエにとってこれは絶対に外せないカリキュラムだったのだろうと思う。

予定外のナイターセッション

2日目は、夕方までみっちり滑ってからのビーコン講習、そして温泉・夕食というスケジュールだった。
皆が温泉に向かう中「ナイターも面白そうだね。」とBURTONの黒木さんが呟いた。
そこで僕は黒木さんを誘い、2人でナイターへ向かった。

黒木さんはサポートに徹してくれていたので、思い切り滑る時間が無かったのだろうと思う。緩斜面でも凄く楽しそうに滑っていて、忘れかけていたスノーボーディングの本質を垣間見た気がした。
黒木さんはその後、インスタでもリアクションしてくれたり、気さくで飾らない人柄だ。そして、何よりタフである。

深夜のワックス講習会

テリエ・ハーコンセン ワークショップ2日目 BURTON黒木さんのチューンナップ
深夜まで続いたBURTON黒木さんのワクシング講座

黒木さんによるワックス講習がスタートしたのは、その日の夜10時を回ろうとした頃だった。

夜遅くなってしまったこともあり、テリエやリップさんは参加せず、黒木さんが1人で教えてくれた。疲れた顔をひとつも見せずに参加者の板3本を実際にチューンナップしながら丁寧に指導してくれる。

ブラシやスクレーパー、エッジシャープナーの使い方、ワックスの理論まで。例えば、ワックスを剥がさず残す人と、とことん剥がし切る人には、そもそも考え方の違いがあるが、どちらが正しいとかではない。
どちらが相性がいいか、に近い。日本人はしっかり剥がす気質の人が多いそうだ。

最終日:スキルアップとスノーボード観

テリエ・ハーコンセン ワークショップ3日目
ゲートレッスン

3日目。あっという間に最終日となってしまった。
朝はヨガに始まり、午後まで滑ってイベントは終了する予定だ。名残惜しいが、出来るだけ多くを吸収しながら楽しむしかない。

チェックアウト後の荷物の保管場所が決まっていなかったので、サポートスタッフと相談しながら動く。午前10時の集合時間までに、参加者は荷物を整理した。

その間にテリエやリップさんは、West Mt.のコース内にポールを立ててくれていた。ゲートの滑り方のレッスンだ。ゲートを木に見立てて滑るとツリーランの練習になるという。

「ツリーランで、どんなラインを取るかをイメージしながら滑るんだ。」
そう言って、テリエはポールをスイッチで滑ったり、180しながら全部トゥで降りてきたりと、何本もお手本を見せてくれた。

遊びのレッスン

テリエ・ハーコンセン ワークショップ3日目

ゲートの後は、壁でトリックをしたり、ちょっとしたリップでのビッグジャンプを見せてくれたりと、遊びの要素が盛り込まれた。テリエの見せ場が沢山あって素晴らしい経験だった。

ひとりひとり、参加者の滑りを見ながら声をかけるテリエ。僕にはオーリーの練習をした方が良いと、実際に見せてくれた。
「スケートボードから見るとスノーボードのオーリーはオーリーじゃない、スノーボードではポップと呼んでいるんだ。バインが付いている分、簡単なんだよ。」と言っていた。

テリエ・ハーコンセン ワークショップ3日目

West Mt.の上にパウダーを見つけたテリエの一言で、ハイクアップが始まった。リップさんを先頭にラッセル。テリエは音楽を聴きながらマイペースに登っていた。

山頂からのドロップ、テリエのノートラックパウダーランをじっくり目に焼き付けようと思っていたら、テリエから「2人で同時に滑ろう」とまさかの指名。一気に緊張感が高まった。

数分間、雲の間から太陽が出るのを待ってからのドロップ。
一瞬で「テリエは…もうあんなところ!?」尋常じゃない速さだ。

必死についていこうと焦りが出た。プレターンからのフロントサイドで僕は派手に転倒してしまったのだった…。

タイムアップ、テリエと別れの時

遅めのランチをとった後、僕は帰りのバスの時間があったので、残念ながら最後まで皆と一緒ににいられなかった。

先に抜ける僕に、テリエはハグをして、また会おうと言ってくれた。それだけで心から嬉しかった。3日間、本当に夢のような時間だった。

帰りの車内では3日間で撮影した写真や動画を一つ一つ見返しながら、思い出せる限りをメモった。一つ残らず忘れたくなかった。帰り際「MOJANEに寄って報告しよう」なんていう余裕も無い程、頭はパンパンだった。この3日間の体験を整理するには、しばらく時間が必要だった。

心残りは言葉の壁

3日間、リップさんが通訳をしてくれたが、リフトなどでは通訳をしてくれる人がいない場面も当然ある。
事前に色々な質問を夢想していた僕だったが、実際に本人を目の前にすると何を話したらいいのか分からない位緊張した。

その中で僕が聞いたのは、「今まで作ったボードで一番のお気に入りは何ですか。」テリエはT6とか、CHEETAHとか、色々言ってくれてたけれど、最後に名前が挙がったのは3D FISHだった。

「次はどんなボードを作ってるんですか?」という質問には、3Dだと答えてくれた。それが噂のBURTON PROJECT 3Dではないかと思う。

もし英語ができたなら、こういう板を作ってくれとか、またあの板を復活させてくれとか、カービングの話もできたのに、と悔やまれる。日本のスノーボード界を盛り上げる為には何が必要かとか、オリンピックの話、ジェイク・バートンについてもも聞きたかった。言葉でこれ程歯がゆい思いをしたことはない。もっと英語の勉強をしていればと後悔した。

何事も楽しめるかどうかは自分次第。」

テリエ・ハーコンセン ワークショップ3日目

僕はここ数年、カービングの一点集中でスノーボードに取り組んできた。テリエが見せてくれたのは、ツリーランからグラトリまで、自然に近付いて行くような幅広いスノーボードだ。

僕はカービングが全てだとは思っていない。バックカントリーもパウダーもグラトリも、全てがスノーボードだと思っている。ただ、コレという武器が欲しくてカービングに熱中していた。今回の経験で、一つだけを追求することでスノーボードの幅が少し狭くなってしまうのかもしれないという事に気が付いた。色々なスノーボードスタイルがカービングに生きてくる事もあると思う。

全ての体験を、改めて思い返してみると、最初のオリエンテーションでテリエが語った言葉が全てだった様に感じる。

「スノーボードに悪いコンディションなんてない。全ては自分次第なんだ。」

この言葉で自分のスノーボードに対する価値観が変わった気がする。
それまでは、自分のライディングに対してネガティブになる事があったけれど、何が足りなかったのか、何を準備すべきだったのか、次の為に何を身に付けたら良いかを考えるようになれたと思う。

メンタル以外では、常に呼吸を意識するようになった。
仕事中、特に昼食の後は眠気が襲う。そんな時に脳に酸素を送ってスッキリさせるために深い呼吸を意識する。スノーボードの前も、呼吸で身体を温め脳を活性化させる。
リフトまでは大股で歩き、リフトに乗る前も足や腰を回したり、足を前後に振って足先まで血を巡らせたりしている。

こういったテリエ直伝の新しい習慣ができたことは、このツアーに参加した証だ。

「人生は競争じゃないから他人を気にするな。他人を意識しなくていいんだ。自分の滑りをするべきだ。」

テリエがかけてくれた言葉は、これから先の僕のスノーボードに影響し続けるに違いない。

因みに、CHEETAHには無事サインをもらうことができた。

横山 隆宏

まとめ

テリエのワークショップに参加した横山君の体験記、いかがでしたか?
日本、特に北海道では、トップライダーがライフスタイルまでをレクチャーするスノーボードツアーの前例は多くありませんが、その機会に恵まれた横山君にとって「スノーボード人生で最も大きな出来事」となったようです。

宿泊を伴うツアーは参加者にとって、スケジュール、料金面、技術レベルなど、不安要素も多いと思います。もし、迷っているイベントがあるなら、彼の報告書を参考に、そのチャンスに飛び込んでみてはいかがでしょうか。

314

この記事を書いた人

MORO(アドバイザー)

2016年3月、前オーナーからMOJANEを受け継いで再スタートを切る。小学生から60代までのユーザーに支えられながら、今日も店づくりに奮闘中。

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