道具と手入れ

ネバーサマーレビュートリプルキャンバー

近藤勇介のECRIPSEレビュー / 25-26 NEVER SUMMER PROTO Type3 ECLIPSE

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カービングもパウダーも。フリーラン好きに試してほしいハイテクパウダーボード

この板に乗って僕が衝撃を受けたのは、パウダーでの浮力です。

ピステンでの印象からは想像がつかない浮き感で、まるで別の板に乗っているかのようでした。

特に、足元の浮き感が気持ちよく、板の中心で動かしていける、フラットの板に近い乗り味です。

試乗当日は20cmくらいのパウダーで「このくらいが最も気持ち良く乗れるのでは?」と思いましたが、50cmオーバーの深雪でも十分楽しめる浮力があるのではないでしょうか?

間違いなく、この板はパウダーボードだと言えます。

扱いやすさが格段にUP

NEVER SUMMERらしいエッジの噛み感は変わらず、操作性が格段に良くなっていると思います。

フレックス表記は「6」ですが、思ったより板がしなりました。扱いやすく、反発もちゃんとある。

何より、トーションフレックスが柔らかく使いやすい。ココが大きなポイントです。

SWIFTと乗り比べた時に、足元のトーションが使いやすくなっていると感じました。

この絶妙なバランスは、リカーブトリプルキャンバーの形状と、板の厚みが薄くなったことが作用しているのかな、と思います。

足元にもエッジングポイントがあることで、反応がよりクイックで軽快に切り返しがしやすい。切り裂いていく感じのカービングでした。

初めてのグリップ感、ハンマーヘッド不要説⁉︎

ヒールサイドのターンの時のズレの無さが、今まで感じたことのない感覚でした。

もっと倒せる、もっと踏める、と思わせてくれる、このグリッピーな感覚は初めてです。

僕は乗ったことはないですが、一緒に試乗してた人が「ハンマーヘッド要らないじゃん!」と感激していました。

硬めのコンディションの時、スタンスをカービング仕様にして乗ってみるのも面白いかもしれません。

バタつかない、疲れない

僕が思うネバーサマーの推しポイントは、カービング性能と制振性能の高さです。

荒れたバーンでの安定感は、リカーブになっても変わらず、足への負担も軽減されると思います。

また、ランディングもピタッと弾かれずらい印象でした。長時間滑った時の疲労度は結構違ってくると思います。

サイズ選びのストロングポイントは「軽さ」

購入するにあたっては、サイズ選びがポイントになると思います。

僕は156をチョイスしましたが、最も悩んだのはウェスト幅でした。

足が大きい(27.5cm)僕の選択肢は156(ウェスト25.9cm)とワイド設定の157X(ウェスト26.6cm)。25.9cmと26.6cmでは、それぞれメリット/デメリットがあると思います。

決め手となったのは「軽さ」です。

161Xの試乗では、僕には少し重く感じられ、どこかもったいなく感じました。そこで、この板では軽さと操作性が僕にとって大きいメリットになると確信しました。

ちなみに、ウェスト25.9あれば、27.5cmのブーツでまったく問題ありませんでした。

僕の中では勝手にアワード!

久々に直感的に「欲しい!!」と思う板に出会いました。

以前のダブルキャンバーも良かったですが、そこからの進化に衝撃を受けました。

カービングの気持ち良さは変わらずに、軽量化と操作性が加わったことで、かなり幅広い層に対応したオールマウンテンボードになっていると思います。

とある試乗会で色々乗ってみましたが、ここまでバランスの取れた板はありませんでした。

デザインについても、年齢を問わずに選べてスタイルも出していると思います。

スノーボードに関する知識には自信がないものの、色々な技術の進化が伝わってくる1本になっていると思います。

BURTONのFAMILY TREEがスタートした頃に似た、来季への期待感。久々にドキドキワクワクしています。

これからのNEVER SUMMERも楽しみです。


近藤勇介 172㎝/70㎏/Regular

試乗ボード:ECLIPSE 156

試乗コース:美唄・マウントレースイ

使用バイン:GENESIS 56cm / IPO 54cm 15°-6°

インパクト 10 / グラフィックス 10 / オリジナリティ 新しい / 総合評価 気に入った /

滑走距離:ALL 斜度:ALL スピード域:高~中速

ピステン◎ パウダー ◎ ツリーラン 〇 壁 ◎ パーク□ ジャンプ〇 バンク◎ グラトリ□ スイッチ〇フリーラン◎ カービング◎◎◎

このボードで乗りたい場所:降雪の多いピステンがきれいなゲレンデ

ビンディングとの相性:NOW は良かった。セッティングの幅は広いので、お好みで。

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この記事を書いた人

MORO(アドバイザー)

2016年3月、前オーナーからMOJANEを受け継ぎ再スタート。遊びに貪欲なユーザーに支えられながら、今日もお店に立っています。