道具と手入れ

レビュートリプルキャンバーネバーサマー

諸橋正太のECLIPSEレビュー / 25-26 NEVER SUMMER PROTO Type3 ECLIPSE

17

疲労感ゼロ。板の太さを感じず、高浮力!

軽くソフトなフレックスなのに、暴れない。ウエスト幅があるはずなのに、乗ると太さを感じない。156とは思えない異常な浮力。そして、全然足が疲れない。なぜ???

「凄い」という事は直感的に分かっても、頭で理解しようとすると、どんどん謎が増えていくボードでした。

マイボードとの比較

そこで、自分のアーカイブを引っ張り出して、乗り比べることにしました。

まず、アウトラインが類似しているHOME TOWN HERO156。

安定感は重さ、キレのある動きは細めのウェスト幅で作り出しているHTHに比べ、ECLIPSEは軽く太いのにHTH以上の取り回しの良さと安定感がありました。

次に、軽さの基準になりそうなCUSTOM X 158。

ECLIPSEの軽さはドラゴンフライコア以上(ミステリー未満)でした。

フレックスはSEASON KIN 158に似た感触。浮力はSALOMON HPS TAKA 161(借りました)と比べても遜色なし。走りの突破力と走破性は、CUSTOM X。つまり、いいとこ取りの1本です。

価値観が変わる抜群の操作性

ECRIPSEは今までのお気に入りボードの存在を霞ませてしまうほど、ある意味で問題作だと思います。

実際に、ボード僕の様に瞬発力がない人間でも踏むポイントが直感的に分かり、上手くなったように感じてしまうので、他のボードに気が向かなくなってしまう可能性があります。

特に春のザクザク雪では、ボードが沈む分ワンテンポ遅れてオーリーの反応が返ってきます。通常、硬く反応が早いボードでは、このテンポのズレに合わせるのが難しかったりしますが、ECLIPSEは柔軟なのに硬いボードの様にポンッ!と返ってくるのでオーリーがとっっっても楽でした。

ボードのフレックスに対する反発力のバランスが扱いやすく感じました。

サイズ選び

僕自身は156か160で迷いましたが、最終的に160を選ぶことにしました。

156でも十分なパワーと浮力を感じる事が出来て満足でしたが、スピードが出ても怖くなかったので、このボードでは思い切りスピード感を楽しもうと決めました。特にレースイや札幌国際、キロロの様なロングランで広々としたゲレンデでかっ飛ばしたいです。

まとめ

僕たちがNEVER SUMMERのボードに取り組み始めた3シーズン前は、「これがUSAデュラビリティーだ!」というような重厚さとマテリアルの主張が、ブランドの個性と感じられました。

当時は、重さや強さが安定感を生み、独特なロッカーの仕組みがプレイフル要素になっていたと思います。

それからたった3年で、別次元のボードを打ち出してきたことに驚きです。


諸橋正太 181cm / 72kg レギュラー

試乗ボード:ECLIPSE 156 

使用バイン:GENESIS / 55~56cm 21° 0 ° /  18° -3° 

17

この記事を書いた人

MORO(アドバイザー)

2016年3月、前オーナーからMOJANEを受け継ぎ再スタート。遊びに貪欲なユーザーに支えられながら、今日もお店に立っています。